液晶タブレットが3万円代で買える!失敗しない格安液タブの選び方
現在、わたしはXP-PENのArtist 15.6という液晶ペンタブレットを使って絵を描いています。
今年の夏に依頼を貰って描いたこのアイコン
全てXP-PENのArtist 15.6で描いたものです。
もうわたしにとって液タブは絵を描く上で相棒のようなもの。
しかしですね。
この液タブを「買うかどうか」にかな~り長いこと悩んだんですよね。
液晶タブレットを買うまでは板タブと呼ばれるペンタブレットを使ってきました。
その歴15年!
1台目の板タブは5年ほど。
小さめのペンタブを買ったので線を引くときも拡大縮小の多さに嫌気がさして買い換え。
2台目の板タブは10年ほど。
ペンタブの小ささは解消され長い線は少し描きづらいかなと思いつつもベジエ曲線を使用することで解消されてきたのでこれといった不自由は無く。
と、なんやかんやで先延ばし。
それに、板タブを使っていた時は線画が描きづらいとは思っていたのですが、ベジエも描けるし。
わたしがこれまでに描いていた絵って基本的に色塗りが重要になるイラストばかりだったので線画が描きづらいという欠点についてはそれほど困っていなかったんですよ。
が。
今年の春、あるお仕事を紹介する短編の漫画を描くお仕事の依頼を頂いたことで液タブの重要性が大きく変わりました。
漫画と言えば最初の数ページ以外は白黒。
つまり線画がメチャクチャ大事になるんですよね。
そして、線画に力を入れなくてはいけないイラストを板タブで描く為にはベジエ曲線を使う事になるのですが…。
これがね…。
めっちゃ時間かかるの!!
線を置きたい場所にポンポンと点を置いて線を描いて…。
線ができたら線の強弱を付けて…。
この作業が長いこと長いこと!
いや、これ本当に効率悪いわ!
さっさと液タブ買お!
となり、それでも高い液タブを買うほどの余裕は無かったので。
3万円代で買えてアフターサポートがしっかりしているのもの
を探して買うことにしました。
で、上の条件に合ったXP-PENのArtist 15.6液晶タブレットを買った感想は
いやもう、本当に早く買えば良かった!!
液晶タブレットに買い換えて
・ベジエ曲線を使わなくても線画ブレブレにならないので線画早く引ける
→線画の修正回数が減るので早く描ける
・手元を見ながら描くので強弱が付けやすくグレデーション何かも付けやすい
→色塗りの修正回数が減るので早く描ける
・手元にキャンパスがあるのでイラストが見えやすく拡大縮小が少なくて済む
→拡大縮小の回数が減るので早く描ける。
と。
液晶タブレットは
とにかく作業時間を減らせる!
作業時間が減ったから新しいイラストを描く時間が増える!
すごいぞ液タブ!!
格安でも充分使えるぞ!
それでもね。
格安液タブと言っても数万円のお買い物。
わたしが液タブを買う前にチェックした事などをまとめましたので購入前の参考として見て頂けたらです。
液晶タブレット初心者が液タブ選びの前に決めておきたい2つの事
液晶タブレットを選ぶ際、まず決めておきたい2つのこと。
それが
・モニターのサイズ
・予算
です。
後々スペックを比較して欲しい液タブを選んでいくことになるのですが、最初にモニターサイズと予算を決めておくと購入する液タブの候補が2・3点に絞ることができるので液タブ選びがグンと楽になります。
予算だけで選ぶと
・低スペックでモニターサイズの大きな液タブ
・ハイスペックのモニターサイズが小さい液タブ
が混ざってしまうのでスペックの比較がしづらくなります。
そして、モニターの大きさと予算の2つの中でも先に決めてしまいたいのがモニターの大きさです。
モニターサイズを決めておくことで
液晶タブレット 〇〇インチ
と検索してだいたいの相場を調べることができます。
初めての液タブを買うときのモニターの大きさ 失敗しないのは何インチ?
液晶に限らずペンタブを買う際に何気に重要になるのがモニターサイズ選び。
液晶タブレットはだいたい12インチ~24インチくらいまでのサイズが多いです。
モニターインチの数字が小さいほど液晶タブレットのサイズも小さくなります。
まず、モニターサイズを決める際に悩むことが
どのモニターサイズを選べば良いのか?
ですよね。
まず、簡単に言えば液タブに限らずペンタブレットは小さいものより大きいものの方が描きやすいです。
わたしが初めて板タブを購入した際も「とりあえず試しに安いものを」とかなり小さいサイズ(多分12インチ)のペンタブを購入したんですよね。
初めてのペンタブということもあり描き心地の善し悪しが分からず5年ほど同じペンタブを使い続けたのですが
長い線を引くときにタブレットが足りない…
かなり縮小すると引くことはできるのですが、そうすると画面が小さくなり思っていた場所に線が引けなかったりと結構不便な想いをしてきました。
いや、良く5年も使ったよね。
液タブなのでタブレットが足りなくなるという事はないとは思うのですが、拡大縮小の作業は必須となるかと思われます。
拡大してイラストを描くにしても拡大すればそれだけ画質も粗くなるのでその分描きづらくなったりもします。
あと、液タブはパソコン画面をそのまま液晶に写すので
実際にイラストを描くスペースが液タブモニターの60%くらいのスペースになります。
そう考えると小さいモニターは使いづらくなる可能性が高いです。
じゃあどのくらいのサイズなら「小さいサイズ」に分類されないのかと考えると
最低15.6inchあれば
「モニターサイズが小さくて描きづらい」は軽減されるかと。
(これはわたしの体感での感想ですので全ての人に当てはまる訳ではないのであしからず)
15.6インチは横346mm×縦195mmの大きさ。
何故15.6inchなのかと考えるとおそらくわたしのパソコンのモニターサイズが15.6インチだからかなと。
ノートパソコンにも多いサイズでかつてわたしが働いていた職場のパソコンも15.6インチでした。
なのでお手持ちのパソコンが大きいサイズの方は15.6インチよりも大きいサイズの方が良い場合もあります。
大きな液タブがあっても充分に作業スペースが確保できる、持ち運びや片付けの必要がない場合などは15.6インチより大きいサイズの液タブを考えても良いかと思います。
ただモニターサイズが大きくなればそれだけ液晶タブレットのお値段も上がります。
お値段を抑える点で考えてもイラストが描きやすくならない「小さすぎないモニターサイズ」として15.6インチを目安にして頂けたら良いのではと思います。
液タブを購入するときの予算の考え方
モニターサイズが決まったら次は液タブに使えるお金の予算を考えていきます。
まぁまぁ、だいたいこのくらいの値段なら出せるかな~というのは決まっているとは思うのですが、「液タブ 15.6インチ」と検索することで液タブのだいたいの相場が分かってきます。
15.6インチの液タブは安いもので2万円くらいで買えるものもあれば、高いものでは10万円以上したりとお値段はピンキリ。
ただ、検索上位にヒットする液タブは3万円~4万円台前半くらいのものが多いです。
できれば4万円以内に抑えたいな。
液晶に貼り付ける保護シートや替え芯も先に買っておきたいし、保護シートと替え芯の値段で3千円くらいは余裕を持って3万7千円以内で考えよう。
と、付属品を購入することを考えて3万7千円以内を目安に液タブ選びを始めることにしました。
液晶タブレット選びの為に知っておきたい液タブのスペック
さぁ、モニターサイズと予算が決まったので次はスペックを比較して自分の理想に近い液タブを探していきます!
比較するためにチェックしておいた方が良いポイントは
・解像度
・色域
・筆圧
・液晶パネル
の4つ。
他にもここはチェックしておいた方が便利というものを説明していきます。
液晶タブレットを解像度で選ぶなら?
まずは解像度から。
解像度とは簡単に言うと画像の密度のことです!
液晶に並んでいるドットや画質(ピクセル)と呼ばれる小さな点が画面の中にそれぞれを点灯させることで画面を表示される仕組みです。
そして、その「ドット」や「ピクセル」が画面にどのくらい並んでいるかを表すのが解像度です。
解像度が高く(数字が大きく)なるにつれて画質が良くなり、解像度が上がると同時に液晶のお値段も上がるので液タブ本体の価格も高くなります。
液タブに使われる解像度は主に
・HD (1,280×720 92万1,600画素)
・フルHD (1,920×1,080 207万3,600画素)
・4K (3,840×2,160 829万4,400画素)
があり
解像度の数字が少ないHDが1番画質が悪く、数字の高い4Kは画質が良くなります。
そして、同じ解像度でもモニターサイズが大きくなればそれだけ画質も粗くなり
例えばフルHDの液晶を購入するとしたら
12inchの小さいには207万3,600画素がぎっしり詰まっている事になるのですが24inchの大きいモニターには207万3,600画素がゆったり入っていることになります。
それ故にぎっしりと画素の詰まったモニターの小さい12インチの方モニターの大きい12インチよりもが画質が良くなります。
液晶タブレットのモニターサイズが15.6であればフルHDが一般的な解像度となります。
モニターサイズ自体が大きいものではないので画像の粗さも気にならない解像度です。
ごく一般的なフルHDのモニターサイズが23インチと言われています。
(わたし調べなので確実ではない上に液晶タブレットに当てはまるとは言い切れません)
なので、23インチに近いモニターサイズの液晶タブレットであれば画質の粗さが気になり始める可能性が高いです。
また、15.6インチの液晶タブレットには少ないかと思われますがフルHDよりもさらに画質の良い4Kの液タブを考える場合。
解像度が高すぎる場合は使用予定のパソコンに対応していないものがあります。
なので、高画質の高価な液タブを買ったのに使えない…ということになる可能性もありますので、事前に対応しているパソコンをチェックする必要があります。
液晶タブレットを色域で選ぶなら?
次にチェックしておきたい液晶タブレットのスペックは「色域」です。
色域とは画面に表示できる色の数です。
色の数が多ければ多いほど液タブモニターに写る色は鮮やかに表示されます。
色域が低ければそれだけパソコンモニターに映る色と離れたくすんだ色になっていきます。
パソコンで描いたイラストをスマホで表示させると全然色が違う!
というのを経験したことはありませんか??
これは、イラストを描いたパソコンモニターの色域とイラストを見ているスマホの色域が違うからです。
つまり自分がどれだけ色にこだわってイラストを描いたとしてもイラストを見る人のモニターによって色の違いが出るため自分の見て貰いたい色では表示されていない可能性もあるという事になるんです!
液タブに表示されている色域は主にsRGB・Adobe RGB・NTSCの3種類です。
・sRGBはIEC(国際電気標準会議)が19998年に作成した国際規格の色域
・dobe RGBはアドビシステムズによって1998年に定義された(sRGBのような国際規格ではない)色域
・NTSCはアメリカの国家テレビ標準化委員会が作成した色域
で液タブ色域を表示する場合は、sRGB・Adobe RGB・NTSC3つの内のどれかが○%という風に表示されています。
色域のパーセンテージが上がるほど色域が高くなるので表示できる色は多くなり、色の数が増えにつれて液タブ本体のお値段も上がります。
海外製の液タブであれば色域の高いものでも日本製に比べて低価格で販売されていることが多いです。
つまり
・スペック重視→色域のパーセンテージが高いもの
・コスト重視→色域のパーセンテージが低いもの
を選べば良いって事ね?
う~ん。
合っているようでちょっと違う。
ここで注意して頂きたいことが一つ。
それが、
ステータスとして表示されている色域の種類によって同じパーセンテージの色域でも表示できる色の数が違う
という事です。
・SRGB100%
・AdobeSRGB100%
・NTSC100%
これ、全て表示される色の数が違います!
同じ色域でという点で考えると
・SRGB120%
・AdobeSRGB90
・NTSC88%
が同じくらいの色域と考えてください。
プロのイラストレーターさんによると上記のSRGB120%、AdobeSRGB90、NTSC88%以下の色域であればパソコンモニターと液タブのモニターの色の違いが出始めるそうです。
ただ、この辺りは個人の感覚の問題でもあるため色の違いが鮮明に分かる人もいれば多少の違いであれば気がつかないという方もいらっしゃいます。
印刷物中心に作品を作る予定なのであれば、パソコンモニター・液タブ・印刷物で3つの色の印象が変わってしまうため、パソコンモニターと液タブの色だけでも同じ色になるように数値の高いものを選んでおいた方が使いやすくなります。
わたしは、どうしてもコストを抑えたかった事とイラストの公開予定がウェブ上のみだという理由で色域AdobeSRGB75の液タブを購入しました。
たしかにモニターと液タブを見比べると色に差はあり
たとえばこのピンク色
このピンク色がわたしの使用しているパソコンのモニターに映っているとしたら
わたしが使用している色域AdobeSRGB75の液タブでは
このくらいのピンク色に表示されています。
これは、わたしがパソコンモニターと液タブを見比べながら液タブに近い色を再現しているだけなので実際の表示している色とは誤差が出ている可能性もあります。
2つ並べてみると…
やっぱり色の違いは分かりますよね。全然違う。
この色の違いが気になる方はAdobeSRGB75よりも高い色域の液晶タブレットがおすすめです。
ちなみにわたしは、パソコンと液タブのモニターの色に違いが出ていることは分かっているのですが何故か気にならないのは
おそらく「板タブを使っていた時のクセでペンを走らせるとき以外はパソコンモニターを見るクセが付いている」からだと思われます。
色を選ぶときにパソコンモニターを見ているので液タブの色が本来使いたい色から少しズレていても特に気になりません。
なので、これまで板タブを使ってきた人は今まで通りパソコンモニターを見ることが身についているので色域が低くても本来使いたい色を描写することができる可能性が高いです。
逆にいうと、初めてのペンタブをして液タブを使う場合。
おそらく絵を描くときは手元を見るクセが付いていると思われます(これまでアナログイラスト中心だった方は特に)ので色域の低い液タブで描いたイラスト完成後にパソコンモニターを見て
「あれ?色が違う??」
となる可能性もありますのでスペック重視として色域の高い液タブを選んでおいた方が無難です。
液晶タブレットを筆圧レベルで選ぶなら?
次は筆圧レベルを選んでいきます。
筆圧レベルとはペンを走らせるときにモニターに押しつける力の「筆圧」を感知するペンタブレットの感度の事でその感度が良いかそうでないかによってレベルが設定されています。
かつてのペンタブレットは1024くらいの筆圧が一般的で、筆圧が低いペンタブだと
256~512くらいのものもありましたが現在は8192の筆圧を使用している液晶タブレットが主流になってきています。
そしてその「主流」の通りおすすめの筆圧レベルは8192がおすすめです。
筆圧レベルが低いペンタブは筆圧レベルの高いペンに比べて筆圧の「弱い」が感知しにくくなります。
筆圧レベルの低いペンタブだとなでるように描いた繊細な線などが反映されないとこもあり、特に筆圧の弱い人ほど筆圧レベルの高いものを購入することをおすすめします。
色塗りをする際はグラデーションを作る時などは筆圧の高い液タブが重宝されます。
色が交わる部分や色が薄くなっていく部分を塗るときなど手の力を抜いて色を塗る部分は筆圧が高くない色が表示されずとグラデーションが表現されない場合もあります。
グラデーションを使わないべた塗りイラストのみを作成する予定であれば筆圧レベルは特にこだわらなくでも良いかなと思います。
液晶タブレットを液晶パネルで選ぶなら?
次は液晶パネルの種類について説明します。
液タブに限らず液晶パネルにはTN方式、VA方式、IPS方式の3種類の液晶パネルがあります。
それぞれの特徴は
・NT→視野角が狭い・色再現はイマイチ
・VA→色再現はイマイチIPSパネルより視野角は狭い
・IPS→視野角高い・色再現が良い(発色が良い・角度によって色が変わらない)
とISP方式の液晶パネルがおすすめです。
ISPモニター以外にもISPよりも優れている部分は対応速度が速い・モニターの値段が安いなど良いところはたくさんあります。
それでも「絵を描く」という観点で言うとISPモニターが優れていると言えます。
その他にも液タブ選びでこだわりたいことがあればチェック!
解像度、色域、筆圧、液晶パネルの他にこだわりたい事があれば事前にチェックしておいた方が液タブ選びがスムーズになります。
・ペンの充電が必要かどうか
ペンの充電が必要だと単純に面倒ごとが増えます。
充電忘れがあると、描きたい時に辺が作動せずなかなか描き始められないという事もあるのでペン充電は無しのものを選んでおいた方が無難です。
・ペン先とカーソルにズレがあるかどうか
ペン先とカーソルの位置がズレていると自分が描きたい部分に上手くペンが走っていないという場合があります。
ブラシサイズが小さければそれだけカーソルとのズレも出やすくなります。
ただ、これは元々板タブを使っていた人は画面のカーソルを見ていたので液タブでもペン先では無くカーソル部分を見るクセが付いている場合が多いです。
なので、板タブの経験が長い人はペンとカーソルの位置が大幅にズレていなければ問題は無いかと思われます。
逆にこれまでアナログ式の紙とペンで描いていた方はペン先とカーソルのズレはかなり気になる問題になるので気になる液晶タブレットができたらペンとカーソルにズレが無いかレビューなどを見て確認する必要があります。
・スタンドや保護フィルムなどの付属品
後々買うことになるであろう付属品をあらかじめチェックしておいて同時に購入しておくと購入後すぐに作業に取りかかれます。
必要な付属品が決まっているのなら付属品とのセットがあればそちらを購入した方が安上がりになる場合もあります。
ちなみに、スタンドはノートパソコンを使って描く場合はパソコンの縁を使って斜めにできるので最初は無しで描いてみて必要であれば購入で良いかと思います。
・購入後のサポートや保証
不良が起こった場合は本体を交換して貰う事になるので保証が必要になります。
保証期間はできるだけ長い方が良いので、最低でも1年の保証があるものを選んでおいた方が初期不良の際の交換もして貰いやすくなります。
また、海外製品の場合は日本にサポートセンターがあるのか、国内にサポートセンターがない場合は日本語でのやり取りはできるのかをあらかじめ確認しておいた方が良いです。
・公式サイトからの販売はあるのか
公式サイト購入からのみの購入特典が付いている場合があります。
購入特典はサポート延長や付属品など様々ですので、気になる液晶タブレットがあればまずは公式サイトをチェックしておくことをおすすめします。
格安で買える液タブのスペック比較
液タブの確認しておくスペックが分かったら、次は格安で購入できる液晶タブレットのスペックを比較して自分が欲しい液タブに近いものを探していきます。
わたしが欲しい液晶タブレットは
・モニターサイズ15.6インチ
・予算3万円代
この条件に当てはまる液晶タブレットは3つ
・HUION Kamvas 16
・XP-PEN Artist 15.6
・GAOMON 液タブPD1561
全て3万円代で購入できる中国産の格安液タブでいわゆる「中華ペンタブ」と言われているものです。
液晶タブレットに限らず必要最低限の品質を低コストで販売している中国製品は日本製に比べて低価格で手に入れられるものが多いです。
中国産液晶タブレットは国産の液タブに比べてお値段が安いという大きなメリットがありますが、店頭販売されているものがほとんど無く購入前に直接手に触れることができないというデメリットもあります。
そして、値段の事は考えずに品質重視で1番人気のメーカーがワコム。
まぁ、ペンタブと言えばこのメーカよね。
わたしも板タブ時代はワコムを使っていました。
この理想的な液タブのワコムですが、15.6インチであれば1番安いWacom Cintiq 16でも7万5千円ほど。
この1番安いものを中華液タブと比較対象としていきます。
買えるものならwacomが欲しいけれど今のわたしには手の出る値段ではないので、最初に挙げた中華液タブの HUION Kamvas 16、 XP-PEN Artist 15.6、GAOMON 液タブPD1561の3つをWacom Cintiq 16のスペックと比較しつつ格安で理想の液タブに近いものを探していきます。
それでは、解像度、色域、筆圧、液晶パネル、保証を中心にそれぞれの液晶タブレットを比較していきます。
紹介する液タブは全て値段順となっています。
Wacom Cintiq 16のスペック
まずは日本では王道の液タブ、ワコム製品から。
出典:https://store.wacom.jpより画像引用
・解像度…フルHD
・色域…sRGBカバー率96%
・筆圧…8192レベル
・液晶パネル…IPS方式
・保証期間…ワコムストアで購入の際は保証2年
・ペン充電…不要
お値段は7万5千円ほど。
なんと保証が2年!!
液タブの保証は1年が多いのですが、1年ってまだ買ったばかりと言う意識があるから不良が出た際に有料になるのってすごく損した気分になるんですよね。
保証期間が長いのは安心!
そして色域がsRGB96%ですのでイラストレーターさんおすす色域SRGB120%、AdobeSRGB90、NTSC88%と比べると
SRGB96%、AdobeSRGB72%、NTSC70%
となるのでパソコンモニターと液晶ペンタブレットとの色の違いはそれなりにでるであろうというスペックです。
ペン先とペイントにズレが出る場合もあるとの報告があるのですが、自分で調整してズレを元に戻すこともできるそうです。
そしてなんと言っても日本製であるが故にサポートも万全!
サポートが必要でない場合も国内での利用者が多いため情報がとても集めやすくちょっとしたトラブルであればネット検索で解決できる場合も多いです。
HUION 液タブ Kamvas16のスペック
次は、中華液タブの中では1番高額になる HUIONの液晶ペンタブレットです。
出典:https://www.amazon.co.jpより画像引用
・解像度…フルHD
・色域…sRGB100%
・筆圧…8192レベル
・液晶パネル…IPS方式
・保証期間…1年
・ペン充電…不要
価格は3万6千円ほど。
ワコムの液晶ペンタブレットとスペックはかなり近く、お値段はワコムの半額程度の価格!
色域はWacom Cintiq 16より少し高く表示される色はイラストレーターさんおすすめの色域には届きませんがそれなりの量です。
公式サイトは日本語変換はされているのですが、おそらく日本用に作られたホームページではないので若干おかしな日本語を使っている部分もあります。
現在は2021年版のKamvas16(2021)に移行しているため公式サイトは販売画面に繋がらず販売は終了していると思われます。
他のショッピングサイトからは若干の取り扱い有り。
新製品のKamvas16の価格は41,000円ほど。
購入後は公式サイトから日本語サポートもあり。
サポートはとても丁寧と満足度の高いレビューがあります。
XP-PEN Artist 15.6のスペック
次は、今回紹介する中華ペンタブの中でも中間のお値段の XP-PEN製品です。
出典:https://www.storexppen.jpより画像引用
・解像度…フルHD
・色域…色域Adobe RGB75%
・筆圧…筆圧8192
・IPS液晶なのか…ISPディスプレイ
・保証期間…公式サイトからの購入で18ヶ月
・ペン充電…不要
液晶ペンタブレットのお値段は3万5千円ほど。
色域はAdobe RGB75%ですので上記の2つの表記は違いますがWacom Cintiq 16と同じような色域です。
XPペンは元々は日本で設立した会社なので公式サイトがきっちりと日本用に作り込まれてます。
アップデート製品も定期的に更新されています。
公式購入の特典が多く、18ヶ月保証、チャットや電話やメールでのサポートにも対応してくれます。
ペイントソフトのプレゼントもあり公式で購入した際のメリットが大きいです。
レビューにはペン先とポインタの位置のズレが気になるという意見がちらほら。
GAOMON液タブPD1561のスペック
最後はGAOMONの液タブPD1561です。
出典:https://www.amazon.co.jpより画像引用
・解像度…フルHD
・色域…72%NTSC
・筆圧…8192
・IPS液晶なのか…ISP液晶
・保証期間…1年
・ペン充電…不要
液晶ペンタブレット本体のお値段は3万3千円ほど。
今回紹介する液タブの中で1番お手頃な価格です。
色域が NTSC72%なので上で紹介したワコム、 HUION、XPペンと同じくらいの色域。
解像度、筆圧などもほとんど差は無く、保証も1年なので、初めての液タブなのでとりあえず安いものを…とお考えの方に良さそうです。
公式サイトからの購入は無く、公式ホームページの購入画面に進むとAmazonに飛ぶようになっています。
公式サイトは海外のホームページを日本語に変換したものです。
サポートは中国のスタッフが日本語で対応してくれ、レビューには丁寧に対応してくれるとの情報もあります。
格安液タブの中からXP-PEN を選んだ理由
低価格な中国製液晶ペンタブレット。
スペックとしてはどれも似たようなもので、正直
うん。
もうスペック的には別にどれでもいっか。
という気持ちに。
それならば、
・別売りの液晶保護シートと替え芯を買っても4万円以内に抑えられる
・公式からの購入で特典が多い
・保証期間が1年半と長い
という事と
なによりも
ホームページがきっちりと日本用に作り込まれている
と言う理由でXPペンを購入することに。
公式サイトが日本人用に作り込まれていることがここまで重要になったことは理由がありまして…。
かつて、中国のファッションサイトに注文した商品と似ても似つかないような雑な製法の服が届いたことがあるんです。
当然返品しようと問い合わせたのですが…。
日本語が通じないのか何なのか、「ご試着して頂けませんか?」のようなよく分からない返信ばかり。
なんとかやり取りを通じて返金対応して貰ったとしても返金された金額が間違っていてまた何度もやり取りしたり…とさんざんな目に遭ったことがあるんですよ。
もちろん、中国の会社すべてがそうでないことは分かっています。
だけど一度そういう目に遭っちゃうとね。
やっぱりどれだけ日本人に近い感性を持っている会社なのかが重要になってきます。
と、言う理由でわたしはXPペンを選びました!
日本でのサポートが1番の理由でしたが、今のところ不良などは全く出ておらず安くで満足度の高い液タブを購入することができました!
まとめ
買うかどうかさんざん迷っていた液晶ペンタブレット。
購入した今は本当に買って良かったなと思えるアイテムです。
わたしはアイコン依頼の実績を作るために相当な低価格でアイコンを描いていたのですが、液タブを使ってからは低価格でアイコンを制作することが苦では無くなりました。
それは、イラストの制作時間が大幅に削減できるからです。
液晶ペンタブレットのスペックに大きなこだわりが無く、とりあえず安い値段で液タブを買いたいという方には中華液タブが本当におすすめです!
こちらで配布している素材・ぬりえ・カレンダーは全て無料でダウンロードできますので、ご自由にお持ち帰りください。 使用の際の事前報告やクレジット表示の必要はありませんが、気に入ったイラストがございましたらシェアしていただけたら嬉しいです。
液タブ使ってる人増えてきたし液タブ欲しいな~。
でも高いな~。
板タブでも普通に描けてるしな~。
絵の仕事も少ないし使ったお金の元が取れるかも分からないしな~。